塩川徹の治療技術向上塾 塩川徹の治療技術向上塾 【柔道整復師・鍼灸師・整体師の治療技術・知識向上に役立つ情報を発信します】

塩川徹(しおかわ とおる)

塩川 徹(しおかわ とおる)
しおかわ鍼灸接骨治療院院長
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レントゲンで骨折を判断するには骨膜をトレースせよ!【レントゲンでの骨折の判断方法】

レントゲンの見方, 手関節

治療家のみなさん、こんばんは。

本日は骨折のレントゲン画像の読影について撓骨遠位端骨折の症例を使ってお話しさせて頂きます。

 

『撓骨遠位端骨折』

当院にも年間数名の患者さんが来院されますし、整骨院・接骨院で診る事の多い外傷だと思います。

 

『撓骨遠位端骨折』と言えば、、、、

遠位骨片は、背側・撓側に転位して、外見上はフォーク背状変形を呈して、整復は・・・・・・

と、柔整の学校で習いましたよね?

 

で、実際の整骨院・接骨院の現場ではどうなのか?と言いますと、

教科書に出てくるような、素人さんが見ても「これは絶対に折れている」という症例はあまり来院されません。

はなから整形外科を受診される患者さんがほとんどです。

(よほど患者さんが先生の事を信頼している場合は別ですが、、、)

 

では、どのような『撓骨遠位端骨折』の患者さんが整骨院・接骨院に来院されるのか?

 

それは、

 

本人さんが「折れてはいないだろう」と思っている骨折です。

 

具体的に言うと、

 

●外見上腫れがあまりなくて、

●痛みもそんなに強くない

そんな場合です。

 

医学的に言うと、

●不全骨折または転位のほとんどない安定型の完全骨折

 

という感じでしょう。

 

外傷セミナーの受講生の方などに何度も何度もお伝えするのですが、

骨折の有無を判断する最大のポイントは

「圧痛」

です。

 

「圧痛」だけでほとんどの骨折は鑑別できます!

そのあたりの事についてはまた別の機会に書かせて頂くとして、

 

 

本日は骨折のレントゲンでの読影のポイントについてです。

 

セミナーの受講生のお姉さんの症例です。

 

自転車に乗っていて、交通事故に遭い受傷したとの事です。

 

撓骨遠端骨折レントゲン画像

ほぼ正面像に近い斜位像です。

 

さて、このレントゲンを見て、

「これは骨折がある!」

と確信を持って言えるポイントはどこなのでしょうか?

 

先に正解を言いますと、

 

●骨膜のライン

●尺骨との相対的な位置関係

です。

 

まず、

●骨膜のライン

ですが、

 

先ほどのレントゲン写真の1枚目(手関節正面像)を見て、まず何を見るのかというと、

撓骨の骨膜のラインを目でトレースしてゆきます。

 

要は撓骨の形を見てゆくわけです。

 

すると、おかしな部分がありますね。

 

ココです↓

撓骨骨折レントゲンのポイント

骨膜のラインがカクっと曲がっているところがありますよね?

これだけで「骨折確定」って思っていいです。

 

 

正常な撓骨の正面像はこんな感じです。

 

模型で見るとこんな感じです。

撓骨のあのあたりに、カクっとした部分はありません。

(基本的に人間の骨にカクっとした部分はほとんどないと思ってもらってOKです)

 

 

そして二つ目の

●尺骨との相対的な位置関係

ですが、多くの人の場合、撓骨は尺骨に比べて約2ミリ程度長いのが正常です。

ですが、今回の場合は↓↓

撓骨骨折の短縮レントゲン

短いですね。

これは、撓骨がクシャっとなって、短縮してしまっている事が『予想』されます。

『確定』とは書かず、『予想』と書いたのは、

人によっては、もともと撓骨が尺骨よりも短い人もいるからです。

(尺骨の長さに着目して「プラスバリアンス」と言います)

正確な判断には、健側のレントゲンと比べてみる必要がありますが、、、、

 

以上の2点から、レントゲンを見て、3秒で、

 

「あーー、不全骨折ですね」

 

と、言えてしまう訳です。

 

そして、骨折の判断には、やはり

 

「圧痛」が重要ですので、

 

撓骨のリスター結節あたりをクイ!っと押して、患者さんが思わず手を引くほどの痛みがあれば、

 

骨折確定です。

 

実際の診療で、ここまでにかかる時間は約30秒程度。

 

あとは、舟状骨骨折などの合併損傷のチェックなどを行って、処置に入ります。

 

 

レントゲン像を読むには、やはり、

 

正常像をしっかりと頭に入れる事が一番重要です。

 

正常をしっかり理解すると、異常が見えてきます。

 

あとは、その部位に起こる各外傷の事をしっかりと理解することですね。

 

「知識」と「経験」はすぐには貯まりません。

 

コツコツと貯めてゆくしかありませんね(^-^)

 

 

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