塩川徹の治療技術向上塾 塩川徹の治療技術向上塾 【柔道整復師・鍼灸師・整体師の治療技術・知識向上に役立つ情報を発信します】

塩川徹(しおかわ とおる)

塩川 徹(しおかわ とおる)
しおかわ鍼灸接骨治療院院長
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〇〇筋△△腱断裂??

ブログ

最近、診療業務の方がとても忙しく、なかなか投稿できなかったのですが、横浜に日帰りで勉強会に向かう新幹線の車内より久しぶりの投稿です。

新幹線はいいですねー

読みたかった本を読んだり、ブログを書いたり、将来の事を考えたり、普段なかなか後回しになってしまう仕事がはかどります。

 

今日は、先日の当院の症例を紹介させて頂きます。

 

【患者 Oさん 23歳男性・職業:塗装工】

主訴:右肩の痛み

現病歴:2週間程まえから肩に若干の違和感はあったが、とくに痛みを感じる事はなかったが、今朝、起きると右肩に強い痛みがあり、腕を上げる事ができない。力をいれるだけで痛い。

との事。。。

 

●問診

既往歴:特に無し

安静時痛:今朝はあったが、今はましになりほとんど無い(起床から14時間が経過)

タバコ:吸わない お酒:週末に少し飲むくらい

常用薬:とくになし

 

●視診(肩関節周囲の場合はできるだけ上半身裸になって頂き視診をしましょう)

腫脹:肩関節前方に少し(+】?という程度

発赤:なし

棘上筋の萎縮:なし

 

●触診等

圧痛:

結節間溝・烏口突起部にやや(+)

大結節(-) 腱板疎部(-) 腱板大結節付着部(-)

その他特になし

可動域:他動:全域可 自動:外転・挙上ともに80度で痛み(+)

筋力:各筋特に問題なし

知覚障害:なし

 

インピンジメントテスト:(-)

スピードテスト・ヤーガソンテスト・ストレッチテスト すべて(-)

SLAPテスト(-)

 

念の為、

ジャクソン・スパーリングともに(-)

 

特にアクシデントなく、朝起きると強い痛み、、、と言えば「石灰沈着」をまず疑うのでしょうが、好発年齢・性別などから考えると可能性は低いですね。石灰沈着の場合はもっと痛みが強いですし、大結節のすこし上の部分にピンポイントで圧痛がとれることがほとんどです

二頭筋の長頭腱の脱臼??

いろいろと誘発してみましたが、誘発できず、、、、

 

腱板炎??

 

肩峰下の腫れもないですし、かなりしっかりめでインピンジメントを誘発してみましたが、痛みなし。

腱板の圧痛もありません。

 

SLAPや関節唇の誘発テストもしてみましたが、とくに痛みなし

 

でも、肩関節の前方に若干の腫脹があるので、なにかしら前方要素に問題があるのだろうと思い、もう一度二頭筋に力をいれて頂くと、、、

 

おや??

 

健側と比べてみると。。。

 

二頭筋の筋腹が下方へ変位しているじゃないですかっ

上腕二頭筋断裂??

 

にしては、下方変位が少ないような。。

 

不全断裂??

 

フレッシュ??

 

でも、特に痛めた記憶はないとの事・・

 

変成性??

 

年齢的にまだまだありえない、仕事で重い荷物を持つことはあるが、そんなにしょっちゅうではないとのこと。

 

昔にステロイドなどの薬を常用していた事もないし、全身状態的には特に問題なさそうです。

 

でも、やはり、どう見ても筋腹が下方へ変位している。。

 

という事で、近医に対診をお願いしました。

 

傷病名は「上腕二頭筋長頭腱断裂または長頭腱脱臼の疑い」で。

 

近医でエコー検査を受け帰って来られました。

 

結果、

 

「上腕二頭筋長頭腱の断裂も脱臼も認められず特に問題ない」

 

との事。

 

エコー画像です↓↓

↑長軸像

↑横軸像

この画像をみる限りとくに問題なさそうです。。

 

痛みも治まってきているとの事なので、超音波とハイボルテージを当てて、湿布だけをして経過観察。

 

翌日には、ほとんど痛みがなくなっていました。。。。

 

なんだったのでしょうか?

 

相変わらず、二頭筋の筋腹は少し下方へ変位したままです。

 

臨床で患者さんを見てると、教科書どおりではない症例にたくさん出会います。

 

よくわからない症例もたくさんあります。

 

ですが、そこで重要なのは、与えられた情報の中で、疑うべき疾患がいくつ頭に浮かぶか?ですね。

特にオペが必要になるものや、予後が悪いものなどは可能性が低くても、絶対に頭に浮かばないといけないし、所見から消去作業をしてゆかなければいけません。

 

先日の外傷セミナーでもお伝えさせて頂いたのですが、

 

外傷処置の判断において、まず必要なのは「敵」を知る事です。

 

「敵」とは、疑うべき疾患です。

 

みなさん、どんな「敵」がいるか知らないので、みえない「敵」を恐れてしまい、自信をもった判断ができないのです。

 

今回のように、病態がよくわからない症例でも、絶対に見つけてあげないといけない「敵」の消去作業さえできれば、

「病態はいまいちはっきりしませんが、とくに大変ないくつかの疾患の所見はないですので、おそらく大丈夫でしょう。すこし様子を見てみましょう。」と笑顔で患者さんに説明できるようになります。

 

そして、「敵」を知るのは、「勉強」しかありません。

 

私は整形外科勤務時代に、それこそ、1日5文献ペースで医学文献を読みあさりました。

その知識が今、とても役にたっています。

 

ひとつの文献の為に大きな図書館に行ったりもしました。

 

あの頃とは違い、今はネットで欲しい文献を簡単に検索できるようになりましたし、その場で購入して読むこともできる時代です。

「知識」と「経験」は両輪のようなものです。

 

「経験」はなかなかできない事もありますが、文献を読むとバーチャルな経験がいくらでもできます。

 

「知識は力なり」

 

新横浜に着きました~

 

では(^^)

 

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